渋谷区役所版「蟹工船2」ー非常勤職員の時給が1400円
前に笹塚図書館に「下請け」として働いている人たちの時給が、850円から始まる事実を書いた。渋谷区の他の図書館も「下請け」を使い始め、時給は笹塚図書館と大差がない。でも850円はいくらなんでも、いまどきの渋谷では余りにも安すぎる。だから笹塚図書館では辞める人が続出し、小心者の館長がやきもきしている。明らかに白髪が増えてきている。
その反面、渋谷区では以前から、富ヶ谷、本町図書館で非常勤職員を雇用し、8時間弱勤務で、日額11,200円を払っている。時給にすると約1400円になる(6月2日、中央図書館館長船本徹からのFAX資料による)。
一方では時給1400円払っておいて、もう一方では時給850円。やっていることは同じだ。この差は何だ。区が直接非常勤として雇用するか、間に下請け業者を入れるか、つまり時給550円の「ピンはね」を黙殺するかの違いである。現代版「蟹工船」が、今まさに渋谷区の図書館で始まっている。
でも、同じ図書館でも、便所掃除等の単労のおじさん、おばさん職員の時給が4000円近い現実、それに加え渋谷図書館では2名も単労がいる現実を知れば、下請け、非常勤職員の時給なんか、哀れなものである。
単労職員は渋谷区職員組合(職員課によれば、組織率99,2%。都内でもトップクラス。専従職員座光寺成夫は、旧社会党区議会議員でありながら、区長べったりだった故座光寺幸男の息子)に守られ、人件費として、一人当たり年間1000万円近く、私たち納税者が負担している。笹塚図書館の1年間の図書購入費よりも、便所掃除等の単労の一人当たりの人件費がはるかに高い。
単労職員の既得権の壁は、かっての東ベルリンの壁のように立ちはだかっている。下請けを入れたのは、単労対策でもある。こんな地味な、地域限定のブログでさえも、1日のアクセス数が300人を越える日も確実にある。事実を知った納税者の、だんだんと燻ぶる人件費の高さへの、一つのガス抜きが下請け化である。
でもぼくは下請けよりも、非常勤、NPOがベストだとは思っていない。たしかにぼくはNPOの応援団ではあるが、代々木図書館(現在NPOが渋谷区で始めて運営している)の利用者からの苦情が続出してくるなら、断固として再契約を打ち切るほうに回る。幸い、今のところ、苦情もなく、入館者数も増えているが・・・
その一方、非常勤職員を入れている本町図書館は問題がある。まず、利用者からの苦情に真摯に答えていない。中央図書館長船本徹から08年4月からの利用者の苦情をまとめて郵送してもらったが、笹塚図書館の「ご意見・ご要望に対する回答」が最も充実していた。時給850円からの下請け職員が働いている館である。見事の一言に尽きる。
しかし、本町図書館は書式においても、内容においても最悪である。仕事を「なめている」としか言いようがない。これで時給1400円は詐欺である。まず、手書きが混じっている。それに苦情に対して、どう館員が応対したのも書いていない。臨川みんなの図書館でも長岡館長らしく、それぞれA4用紙に細かく「意見の用紙、回答」が書いてある。しかし、本町図書館では、A4用紙1枚に、08年からの件名、概要がまとめてあるだけだ。それも09年からは、手書きである。最後にこう書かれている。
平成21年5月23日 「他の図書館と比較して職員が多い」
「同一労働、同一賃金」。これがすべての根本である。便所掃除等の単労職員が時給4000円も取るのも異常事態だが、下請け職員が時給850円から始まるのも異様に安すぎる。ましてや単労職員たちの退職金2500万円、年金23万円とも無縁である。
たしかに単労たちの既得権の壁は、未だに分厚い。非常勤職員も、知らぬ間に既得権に馴染んでいく。しかし、納税者は事実を少しずつ知り始めてきた。市民社会の常識とは余りにもかけ離れているので、必ず既得権の壁は外部から打ち壊される。かっての東ベルリンの壁のように・・・
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