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宇田川町「絶滅危惧種・動物園」を見に行こうー平目もいるでよぅ

 この10年間、宇田川町「絶滅危惧種・動物園」(渋谷区役所の一部のトンデモ職員たち)を、かぶりつきで、とくと見物させてもらった。高校を出てから、定年までの42年間(多くは65歳までの再雇用等で47年間)、宇田川町しか知らない「純粋培養」された一種の化け物たちである。現在では「絶滅危惧種」に分類される珍しいたちである。特に「ひらめ」がお勧めである。

 民間では転職が当たり前で、60歳まで4,5の職種を変えるのは普通である。ぼく自身も映画監督、映画学校講師、テレビ番組製作会社企画部長、ドキュメンタリー作家と、ざっと4っの異業種を重ねながら体験している。共通しているのは、要求される数字の厳しさである。

 映画監督としては常に1日何人の客が来たか、劇場の人にチェックされていたし、映画学校講師としては毎年何人の学生がゼミに入ったかを学校側から点検されていた。そして、テレビ番組製作部長としては、企画したものがテレビ局に売れるか、それによって約1000万円の金が動くのである。買ったテレビ局はどれだけ視聴率が上がるか、常にその数字を見張っている。

 最後にドキュメンタリー作家としてだが、どれだけ書いた本が売れるかを、出版社は見ている。出版社自体の存亡が掛かっているのだ。最近の出版不況で草思社などの潰れる会社が出てきて、出版業界は厳寒の季節を迎えている。一部の会社は事実上、倒産状態である。特に硬派の本を出してきた伝統的出版社が危ない。アメリカでは出版社から大学出版局へと、出版の流れは大きく変わっている。

 然るに、「絶滅危惧種・動物園」だけには、まったくそんな危機感はない。そもそも市場経済の荒波とは別世界の「温室」である。これだけパソコンが普及しても、渋谷区役所は各係に1台しかなく、不便なこと、おびただしかった。それに50歳代の職員は触ることを敬遠し、都市整備部庶務係長は初めから逃げ腰である。定年までこれで押し通すつもりのようだが、代役を言いつかる若手が可哀相だ。こんなことが罷り通る職場は異常である。

 この10年間、宇田川町「絶滅危惧種・動物園」を見続け、ノート(オンブズマンの記録全4冊)に書いてきたが、どうも3っの特徴があるようだ。

 ① 学歴タブー。ここでは学歴の話はまったくのタブーである。学歴は問われれば答える程度のものであるが、ここでは触れてはいけないものである。でも学歴と知的レベルとは深い相関関係があることを、誰もが否定できない。大学の同期は日本の代表的出版社の人事担当重役だが、「学校名を記入させずに入社試験をするんだが、結果は偏差値どうりだ」といつも嘆く。ソニー系も学校名を記入させずに入社試験をするが、結果はやはり偏差値どうりだった。

 50歳代に大卒が圧倒的に少なく、高卒が多いことも「学歴タブー」の原因である。当時、地方公務員は給料が安く、大卒者は誰も鼻も引っ掛けない存在であった。だから今50歳代で渋谷区役所に奉職している大卒は、司法試験の落ちこぼれか、民間企業に就職できなかった人たちである。部長、課長は早大卒が多く、係長以下は中大卒が多い。

 一企業としてみると、断トツに知的レベルが低すぎる。東大、慶応卒とはこの10年間、宇多川町で会ったことがない。

 ② 係長が実質的に支える。渋谷区役所を実際に回しているのはベテラン係長たちだ。生活福祉課の蒲田係長、福祉管理課の金子係長、二見係長、広報課の「その一口が・・・豚になる」係長たち、おばさんたちが実務を仕切っている。今年3月に中途退職した高山保育係長がその典型だ。高山係長がぼくを強引に、単労の実態に目を向けさせた。

 多くのおばさん係長たちに感謝をしている。ともすれば「頭でっかち」「理想主義」の傾向が強いぼくを、「これが実際だ、よく見ろ、事件は英書の中にあるんじゃないよ」と、現実に向かい合わせてくれた。でも、おばさんたちはそれぞれ個性が強く、振り回されたことも事実である。そして、狡猾でもある。彼女たちは能力がありながら、絶対に管理職試験を受けない。課長になっても、給料は確かに上がるが、今以上に忙しくなるからである。

 ③ 組合との二重支配。いくら公務員でも、課長の命令には従う義務がある。然るに、それを拒否する組合員が多い。そこが「絶滅危惧種・動物園」たるゆえんである。民間の会社ではそういうことは、ほぼありえない。テレビ番組製作会社にいた時に、補助金がらみで、企画を提出しなければならなかった。ぼくが多忙だったので、新入社員に振ったところ、「いやです」と言い切られてしまった。確かに面白くない仕事ではある。でも「いやです」は、会社員として問題がある。やがて、彼は解雇された。

 福祉管理課住宅係に横浜国大を中退した主事がいる。組合活動家である彼は、名札をつけることを、かたくなに拒んでいる。区役所に来た住民は職員の名札がないと、誰と応対したかわからない。区民サービスで生活している以上は、名札をつけることは、職員の義務である。でも、どんなに口をすっぱくして説得しても、絶対に彼は拒否をする。上司だった清水幹(現 図書館整備・企画担当副参事)、千葉博康(現 企画部長)がどれだけお願いしても、首を縦に振らなかった。終いには、名札をつけるように迫るぼくに対して「馬鹿やろー」だ。

 09年3月に渋谷区役所切っての、ばりばりの武闘派も定年を迎える。約2500万円の退職金(全額住民負担)、毎月24万円の年金(半額は住民負担)を貰ってだ。まさか、頭を下げて、65歳まで再雇用をお願いすることはないと思うけど・・・

 武闘派と共闘していたのが、田所住宅係長(現 地域振興課)であった。明治学院大2部出身の職人気質が強くある職員で、決して印象は悪くない。ただ問題は、気分屋で、部下の「馬鹿やろー」発言に抗議をすると、電話を途中で突然、切ってしまう。甘えである。そんなことが「絶滅危惧種・動物園」では日常茶飯事である。

 田所係長も、もうそろそろ定年である。50歳代の珍獣たちが姿を消し、「絶滅危惧種・動物園」も寂しくなる。その反面、就職氷河期に渋谷区役所に入った新人たちは、数は少ないが、驚くほど優秀である。慶応卒もようやく出てきた。神奈川県の市町村では、NGOを英国の大学院で学んだ女性が、一般職員として入っている。新人たちは50歳代の質の悪いおじさんやおばさん職員を見習わないで欲しい。人や空気の入れ替えのない所で、漫然と時間を過ごしてきた彼らは「絶滅危惧種・動物園」の、甘ったれた見世物でしかない。

 最後に、最大の見世物、「ひらめ」を紹介したい。この10年間、こんな人がいたのか、と常に驚きの目で見ていた。それは区議会事務局長関口康永さんである。障害者福祉課長時代に、「どんなに障害が重くても、障害者手帳を貰いに、区役所までの坂を上がってくるべきだ」と言い放った人である。「傷害1,2級の人は負担が大きいから、郵送で良いのでは」と、聞いたときの答えである。それに会計管理室長だったときに、部下が公務中に居眠りをしていたときでも無視であった。

 組合に受けが良いわけである。組合の文書を大量に読む機会があったが、最も評判が悪かったのが、現在の副区長の松井裕であった。課長時代に5時前に帰ろうとした部下を、規則どうりに5時15分まで留め置いたことが怨まれたようだ。次に資源リサイクル部長仁科忍である。彼も課長時代、厳格に部下に規則を守らしている。それが部下には煙ったかったらしい。しかし、ぼくは人間的にはいささか問題があっても、彼らを支持する。民間だったら、当たり前のことをやったに過ぎない。

 しかし、組合に最も評価されたのが関口課長であった。組合の言い分をほとんど通したから。だから、ぼくは関口さんのことを「ひらめ」と呼んでいる。目はいつも組合と区長にしか向いていないから。組合関係で言えば、単労との労使交渉に区側として臨んだのは、総務課長時代の関口さんである。1000万円以上の単労のベラボウな年収を認めてきたのは、関口さんである。

 19歳から渋谷区役所に奉職し、今まで万事快調の「ひらめ」にも、思いがけない事件が起こった。05年に資源リサイクル課長だったときに、部下たちから「関口課長はいい加減な上司だ。言っていることがころころ変わって、下で働いている私たちが大変だ」と、不信任を突きつけられている。結局、部下たちに詫び状を出している。渋谷区役所始まって以来の椿事である。

 こんな「絶滅危惧種・動物園」が続いてきたのは、住民たちの無関心が大きな原因である。でも、今の50歳代の職員が徐々に退場していくと、見れなくなる。最後の輝きを見に行こう。最大の見世物である関口康永「ひらめ」区議会事務局長もまだいるからよぅ・・・

 

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コメント

 B級自由人さま

寒い暮れにほっとする記事を
ありがとうございます。

私も暮れ特有の用事で、あなた様の
おっしゃるところの宇田川町
「絶滅危惧種・動物園」に行きました。

たいていは用件の性質上、あそこに行くと
「見られている」気分でした。

それが、今回の記事を読んでからは
「見に行く」楽しみに変わりました。

最初はお奨めのヒラメ・・を観たいな~。

これは私にとって、コペルニクス的な展開です。
人様の考えに触れる事はありがたいですね。

このブログとの出会いは、今年の年末の私の
夢の島での掘り出し物をした気分です。

では良い年の瀬をお過ごしください。
                  
       NGO仲間

投稿: NGO仲間 | 2008年12月27日 (土) 16時29分

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