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船本、吉田課長に大学院に行って欲しい

 英国の(前)首相のブレアーは、ことあるたびに力説していた。

          「教育、教育、教育」

 グローバル化、IT化が急激に進む現在、「教育」の必要性を実感する。つまり、英語教育、特に英語の書く力の増強と、それを使ってのインターネットの駆使である。

 90年代、ビルマとバングラデッシュの国境で活躍している、日本のNGOの視察に行ったことがある。「ロヒンジャー」と呼ばれる貧しいバングラ系の住民が多いところで、交通の便は極端に悪いところだった。ラングーンから空路、それから船に乗り換え、最後に車で1日がかりでようやくたどり着くところで、まさに最果ての地であった。徒歩でアジア一週を目指した「猿岩石」でさえも、ここだけは避け、ラングーンからダッカまで空路を使っている。

 こんな雨ばかりの辺境の地で住民支援をしている日本のNGOの地道な活動に感動しただけではなく、もう一つ強烈に覚えていることがある。それはNGOの事務所で、英語でインターネットを懸命に学んでいる地元の青年たちである。世界でも最底辺の貧しさである「ロヒンジャー」が、何とかこれを脱却する苦闘と、ぼくは見た。

 今年になってNHKはダッカ(バングラデッシュの首都)の紡績工場の社長が、労働力の安さを武器に、スーパーマーケット(アメリカ)の下着の大量受注に成功したことを放映していた。これも英語、インターネットを使ってである。

 還暦を過ぎたぼくでさえ、最近はTVを見るより、インターネットを使ってアマゾン英書情報、「朝鮮日報」等を読むことが多い。そしてドル、ウオンの乱高下をチェックしている。大きく下がったところでまたニューヨークの本屋で写真集、画集をまとめ買いをしたり、ソウルにあるグランドハイヤットホテルに泊まり、下町の食堂で韓定食を食いたいと思っている。

 多くの納税者はぼく同様、ITを毎日駆使している。しかし、渋谷区役所に行くと何かが違う。確かに行政(事務)職の人たち、特に課長、係長は良く働いている。高齢者サービス課・船本課長、収入役室・吉田恭子課長などは頭が下がるぐらいである。しかし、大半がパソコンすら持たず、ただむやみやたらに仕事に追われている。建物の古さとあいまって、いまどき昭和の雰囲気が色濃く残る珍しい職場である。

 船本、吉田課長など優秀な管理職をもっとITに親しんでもらうだけではなく、サーバティカル(長期有給休暇)を取らしたい。1年間、首都大学東京の修士課程に行ってもらい、これからの地方行政の論文を書き、それを公開させたい。ただし、この1年間、区役所に来ることを禁止し、年収を6割(約600万円)に抑えたい。それでも文化庁の在外研修員より2倍近く恵まれている。

 単労を懲戒解雇、分限解雇、そして勧奨退職させるために納税者は動く。だって年収1000万円もの清掃、運転などの単純労務「公務員」はいらないから。まだ40歳代と若い船本課長より、50歳代の単労のほうが年収が多いことがある。その高給単労がなんだ、かんだと働かない。下請け、NPOで十分だ。でもケースワーカー、職員課、そして税務課の職員はもっと増員が必要である。そして各自に1台、パソコンを持たせたい。今のままでは過労死する人が出てくる。現に生活保護担当の職員は過労で休職している人が目立つ。

 ひたひたとグローバル化、IT化の波は毎日の生活にも押し寄せている。特にサブプライム不況が毎日をよりいっそう冷え込ませる。でもバングラの青年たちはこれを逆手にとって、低価格を武器に日本に乗り込んでくるだろう。現にぼくのワイシャツは9月に京王デパートで買ったもので、ベトナム製である。ラオス製もあった。3999円、形状安定で、白洋舎にクリーニングに出す必要はない。1枚350円以上のクリーニング代を節約できるぼくはいいが、白洋舎の従業員はいずれ人員整理が始まると思う。

 単労は一見、この不景気とは関係がなさそうに見える。しかし、「チェンジ」の波は彼らをも巻き込む。戦後日本社会の負の遺産、不良資産、悪平等、既得権、能力不足(事務職への転換試験にもほぼ100%受からない)の象徴もサブプライム不況、リーマンショックを機に激減するだろう。それほど市民社会、納税者は甘くはない。しかし、優秀な人材(事務職)は必要なのである。若手の管理職にもっと教育投資をしたい。特にITと、大学院教育である。

 これからの時代に生き残り、そしてそれを乗り越えるために英国(元)首相ブレアーの言葉を繰り返したい。そして、そのために喜んで税金を使いたい。

              「教育、教育、教育」

 

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